多様化
HIIT「高強度インターバルトレーニング」に関する注目度はここ数年で随分と上がったかと思います。要因は様々あるようですが、その1つとしてワークアウト系YOUTUBERやインフルエンサーの台頭も非常に大きいかと。何せ見るだけなら無料なわけですから、そりゃやる人も増えるって話です。
しかし、HIITで検索すると「脂肪燃焼」や「何分だけ!」といった謳い文句が散見され、何というかHIITの定義自体が随分と曖昧になっており、今ではどちらかというと「楽して痩せる」という方向へシフトしていっているように思えて、ちょっとどうかなと思っています。
実際
行う内容にもよりますが、HIIT自体のカロリー摂取量はあまり高くありません。どんなに頑張ってもおにぎり1個分位でしょう。HIITを行う目的としては、ざっくり言えば持久力の向上なので「運動してカロリーを消費したい」のであればそれこそボクササイズ等で良く、HIITに拘る必要は無いかと。
ならば30~40等長時間のHIITはという話ですが、これはもうHIITでは無くただの「運動」では無いのでしょうか。HIITのメリットとして挙げられる「短時間で出来る」という面が死んでしまっていますし、何ならHIITは「短時間しか出来ない」位キツイ運動なので、長く出来ている時点でHIITとは違うのではと。やってる方が鉄人なら別ですが。
普段動いていないのであれば、HIITであれジョギングであれ筋トレであれ、単純に運動量が増えたんですからそりゃ痩せます。ただし「本来の意味のHIIT」は必ずしもダイエットに向いているとは言えないので、HIIT「だけ」を行わないよう気をつけて欲しいです。
活用方法
私自身も普段のトレーニングにHIITを取り入れた場合と取り入れなかった場合を試してみましたが、「体重」という観点からは正直「やってもやらなくてもほぼ変わらない」という結果に至りました。筋肉や体型、身体に与える影響は軽微でした。
しかし、持久力のという観点から言うと確実に効果があったことは実感しました。つまりHIITをやって痩せているという人達は恐らく、持久力が上がったことで無意識のうちに日々の活動量が上がったり、それこそHIITで行う種目の回数が上がったことで運動量が増え、結果痩せたということなんだと思います。
上手い言い方が見つかりませんが、多分HIITというのは「やる気スイッチ」の面が大きいのでしょう。キツイ運動をやり切ることで得られる達成感、満足感、自己肯定感。そういった重い腰を上げ、背中を押してくれるものなんだと思います。
なので、何をするにも一番最初に「とりあえずHIIT」というのは悪くない選択肢かなと。種目としては本当ならば強度を固定できた方が良いのでトレッドミルやエアロバイク等を用いることができれば良いのですが、器具無し自宅でということであれば、圧倒的にバーピーがオススメです。回数は考えず、決められた秒数全力で動きましょう。
最後にお願いしたいのは、フィットネスの将来、ひいては人のことを本当に想うのであればHIITと脂肪燃焼、ダイエットを必ずしも結び付けず、紹介している運動の効果程をしっかり説明し誤解を与えないよう働きかけて欲しいです。踊らされて結局辞めちゃう人々を見るのは辛いですから。