FIRE暮らしの独り言

アーリーリタイア済み個人投機家の備忘録

食事作りから卒業した夫婦の話

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「ウチはねえ、もうご飯作ったりするの辞めちゃったのよー」
と話してくれた夫婦と出会ったのは暫く前。
あそこの紅茶は高いけど美味いよ、と言われて赴いたカフェでのこと。

やけに店主と親しいので常連なのかな、しかしボリュームでけえなあ…
とか思いながらもケーキを頬張っていたところ、急に話しかけられた。
正直こういうスペースで誰かと会話するの苦手なんだよなあ…と思いつつも
まあこれも出会いだしなと思い、話を続けているとこれが結構面白い。
とにかく笑顔なんだ二人共。

夫婦円満の秘訣は?なんて当たり障りのない話題になった時に
「家事でモメない」と言われ、ほうほうそれは?と聞いていったところ
食事は一切作らないという話を聞き、正直ちょっと驚いた。
二人で分担とかじゃ無いんだと。やらないんだと。

二人共とにかく人が好きで、人と出会える外が好きで仕事が好きで
家に帰ってからやらないといけない作業に昔からストレスを感じていたらしく
子供も立派に成長し巣立った後に、一番大変だと感じていた食事作りを
思い切って断つという結論に至ったらしい。

「俺も料理すっからさ、献立とか考えるのの大変さとかわかるしさ」
「お試しにやってみっかとか始めたら、これが案外ハマってさ」
「まあ金はかかるけど、仕事してるし思ったほどじゃねえって」
「逆にさ、安くて美味い店探したりするの結構楽しいのよ」
「それが刺激になるってのかな、この歳になると感情も欲も薄くてよ」
「これ始めてから活気が戻ったっていうかさ、趣味みたいになってるのよ」
「まあでもこの店はちょっと高けえよな笑」

という感じで色々と話をしてくれた。
お仏壇にお供えするお米は毎日炊くというので、それだけはやっているらしい。

これだけ技術もサービスも発展して、食事処以外にも以前とは比べ物にならない程
美味しいご飯のおかずもコンビニに並んだり配達してくれる時代なんだから
あの人達のスタイルも割と市民権を得そうな気はするなと思いました。

そのうち服もレンタルにした!とか言いそうだなあの二人。
また行ってみよう。